経験例55 不登校、朝起きられない、夜はスッキリして元気 中学生 女子 【 自律神経失調症の治し方 】


発病の経過と症状

ご相談いただいた症状は下記のものです。

不登校(不調で学校に行けない)
朝起きられない
太陽が眩しい
顔が浮腫む
微熱感
足は冷える
汗が出ず体温調節が苦手
頻脈
息切れ
疲れやすい
立ちくらみ
肩首のこり
頭痛
頭重
イライラ
集中力が続かない
目の疲れ

夜になると調子が良い
・小さい頃から重度アレルギー体質
・寝不足や疲れで体調悪化
・天候の悪化で体調も悪化
・生理前にも体調が悪化

発症は1年前。不登校についての相談ではありませんでしたが、朝からの不調で学校に行けていませんでした。

特徴的なのは、朝の不調が強く、夜は比較的体調は良いという点。
不登校のお子さんにこのパターンは多いです。

病院からはリスパダールが処方されていました。

リスパダールが処方されるということは、統合失調症や自閉スペクトラム症(いわゆる発達障害)と少なくともカルテ上では診断が付いていたのでしょう。

このお子さんは結論から言えば身体的な疾患だったのですが、病院の検査では異常が見つからなかったため、精神疾患と判断されてしまったと考えられます。


特徴

ご相談いただいた症状以外の特徴は

1.熱感、ほてり、のぼせ、冷たい飲み物を好む、顔が赤くなりやすい、目の充血など 体の興奮状態が強い

2.寝付きが悪い、イライラ、怒りっぽい、ヒステリックになる、憂うつ感、抑うつ感、やる気が出ないなど 脳の興奮と疲労状態も強い

3.頭痛、疲れやすい、体がだるい、日中でも眠い、目がかすむ・疲れる、頭がボーっとする、手足が冷える、動悸、頻脈、肩首のこりなど 全身に強い血流の低下が出ている

4.恐怖感、驚きやすいなど 脳の過敏症状は出ているものの、強いものではない

朝起きられない太陽が眩しい、足が冷たい、疲れやすい、立ちくらみ、頭痛、頭重、肩首こり、頻脈、目の疲れ、集中力が続かないなどは、頭部(脳)を含めた全身での血流低下症状です。

微熱感、イライラは心身の興奮状態が強いことを示しています。
熱感はあるのに、冷えも感じることで「体温調節が苦手」と感じています。

世間一般では「冷え」があると「冷え性(冷え症)」と考える方が多いですが、「冷え=冷え性」では必ずしもありません。当然、冷え性ではない方の「冷え」は、「冷え性」とは治療法も違います。
また、いずれ冷えと冷え性の関係についての記事を書きたいと思います。

当店の得意な自律神経失調症であり、ほぼ間違いなく良くなっていくと自信を持って治療を始めました。


治療経過

経過報告はお母様からいただいています。本人への聞きとりも含めた、主観的・客観的な経過となります。

服用から1ヶ月

立ちくらみ、動悸、頭痛、微熱を感じない日が増えてきている。

寝付きや寝起きが悪い、疲れやすい、生理前の不調は依然としてある。

イライラもまだ強い。

服用から2ヶ月

体調の良い日の方が多くなってきた。

遅刻はするがほぼ毎日登校出来るようになっている。

今の不調としては、過眠、イライラ、頭痛、肩こり。いずれも軽減傾向にはある。

服用から3ヶ月

改善が進んでいる。遅刻せずに登校出来る日が増えてきた。

目覚めが良くなり、朝から頭と体が動きやすくなっているとのこと。

昼間の異常な眠気もなし。

今の不調は、寝付きがまだ良くない、生理前の不調。

その後

4ヶ月目の服用中に問題なく登校出来るようになったこともあり。服用を中断。

・数ヶ月中断するとまた調子が悪くなる。
・服用を再開すると調子が良くなり中断。

を繰り返すという状態に。現在も治療中です。


考察

体調不良による不登校のお子さんに良くある病態でした。

朝の体調が悪く、夜は元気になるため「仮病」を疑われることも多いです。

病院に行っても、体に異常が見つかる訳ではないので、病院でも

「学校にストレスを感じているのではないか」
「本当はいじめられているのではないか」
「家庭に問題があるのではないか」
「精神疾患なのではないか」

と疑われてしまいます。
特に子供さんの場合は、「正直に話していない可能性」を疑われるのです。

当店としては、良くみる病態ですし、原因と仕組みも理解しています。

実際に朝の体調が異常に悪く、午後~夕方あたりから体調は良くなってくるのです。
ですが、検査に異常が見つからないために、誰からも理解されません。

病院の検査で異常が見つからない=病気ではない という考えは捨てて欲しいと考えています。

これは、子供であるから不登校に繋がっていますが、大人でも同様の病状は現れてきます。
朝起きが極端に悪く、仕事に行けない、行くのがしんどいなどです。

朝起きられないことを低血圧のためと自己診断される方も多いですが、実際は血圧は関係していない単純な身体機能疾患です。

朝起きられないという症状の治療はそれほど難しくありません。


身体機能疾患(自律神経失調症)なのに、精神疾患と判断されて不要な抗うつ剤や抗精神薬・安定剤を服用している方は多くいます。
そして不要な薬を服用して体調を崩される方も多いのです。

お子さんが不調を訴えている時は、まずは信じてあげてみて下さい。

病院では異常・原因が見つからなくとも、当店の漢方治療でお役に立てることも多いでしょう。

お子様の体調不良による不登校の治療は数多く経験しています。

大人の方でも朝起きられない、朝の不調が強く仕事も大変だという方。

ぜひ、一度ご相談下さい。


ご相談は無料です。下記のリンクからご相談下さい。

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