発病の経過と症状
ご相談いただいた症状は下記のものです。
不登校
倦怠感
無気力
記憶力の低下
集中力がない
頭がボーっとする
ニキビ
手と足裏の汗
・朝起きられずに機嫌が悪く、腹痛を訴える
・冷たいものを好む 炭酸ジュース・アイスが好き
不登校になって10ヶ月。(中学2年生)
小学校は病欠以外で休んだことはなかった 。
中学に入り、部活を始めてから少しずつ不調が出るように。
秋口から時々学校を休むようになり、冬休み明けから不登校。
本人は学校には行きたがっている。
お母様からのご相談でした。
特徴
ご相談いただいた症状以外の特徴は
1.微熱感、のぼせ、ほてり、にきび、顔が脂っぽいなど 体の興奮状態が強い
2.寝付きが悪い、イライラ、抑うつ感、憂うつ感など 脳の興奮状態も強かった
3.不安感、焦燥感、恐怖感、パニック、夢が多いなど 脳が過敏な状態である。
4.吐き気、喉の詰まり感、胸焼け、お腹が空かない、下痢~軟便など 胃腸の乱れも強かった。
治療経過
(経過報告は本人ではなく、お母様からいただきました。)
服用から1週間
無理矢理食べていた食事が、お腹が空いて食べられるようになった。
服用から1ヶ月
動きが活発になり、精神的にも落ち着いてきている。
本人も続けたいと言っている。
ただし、まだ登校は出来ていない。
服用から2ヶ月
1ヶ月目のような劇的な改善はなかった。
ただ、本人が続けたいと言っている。本人も良いと感じているのだと思う。
服用から3ヶ月
少しずつ登校出来るようになってきた。
服用から4ヶ月
また登校出来なくなってきている。
朝起きられず、夜眠れない。昼夜が逆転している。
勉強をやる気はある模様。
服用から5ヶ月
朝起きられるように。体調もほぼ安定し、体力作りに励んでいる。
ただ、本人が登校したがらず、今は登校していない。
当店としても、体調を良くしていくお手伝いは出来るが、登校したくないという気持ちを変えさせることは難しいと伝える。
体調はまずまず良いので、一旦服用は中止する。
考察
体調不良による不登校の中学生でした。
いじめられている訳でも、学校や勉強が嫌いな訳でもなく、体調が悪いために学校に行けない。
発症のきっかけは、入学して新しい環境に適応しようと緊張感が高まっていたこと、そして運動系の部活を始めたことで冷たい飲み物・食べ物が過度に増えたためと判断しました。
特に運動部系の部活を始めてから不調が出てくる子供さんは多いです。
漢方治療を始めると体調は比較的早いスピードで改善していきました。
3ヶ月ほどで登校出来るくらいに体調は良くなりました。
その後、一度不調のぶり返しはありましたが、すぐに体調自体は落ち着いていきました。
ただ、体調の問題はなくなりましたが、学校に行くことが嫌になってしまったようです。
漢方治療では、この行きたくないという気持ちの部分を変えていくことは難しいです。
こうなると、あとは本人の気持ちの変化を待つしかありません。
漢方治療でサポートしていけるのは、体調不良を改善していくこと、抑うつ感や憂うつ感・やる気が出ないなど精神症状で不登校になっている場合です。
不登校の間にも、学校の授業や友達との関係など周囲の環境はどんどんと変化していきます。
久しぶりに登校出来ても、周囲の環境変化のギャップに戸惑い、馴染めなかったのかと思います。
経験上、不登校が長引いてしまうと、復帰も難しくなる傾向があります。
休んでいたことに対する恥ずかしさや劣等感を感じるようになるそうです。
受け入れる側の学校、先生、友人の対応でも差が出るように感じています。
特に学年をまたぐと、クラス替えがあるなど友人関係が一変してしまいます。
ただ、いずれにせよ体調が悪い状態で生活することになんのメリットもありません。
体調不良があるのであれば、まず体調を良くしてあげることが子供さんにとっては、最も重要なことであろうと考えています。
不登校については、治療開始が早いほど再登校時の負担も少ないと思います。
出来れば、不登校になる前の不調で休みがちになった時点から治療を始めるのが望ましいと考えています。
体調が悪く登校出来ないのであれば、まずは早めに体調を良くしていく治療を開始してあげましょう。
ご相談は無料です。下記のリンクからご相談下さい。