経験例62 予期不安、やる気が出ない、排卵痛・生理痛 40代 女性 【 自律神経失調症の治し方 】


発病の経過と症状

ご相談いただいた症状は下記のものです。

予期不安
やる気が出ない
排卵痛・生理痛
胸部不快感
胸苦しい
息苦しい
動悸
吐き気
憂うつ感
ほてり感

・精神的緊張で悪化する
・人混み、電車、レジなど人目の多い場所が苦手
・逃げ場がない場所でも悪化

発症は2年ほど前。

幼少期は自家中毒と診断されることはあったが、比較的健康だった。

20才頃にパニック障害に。

結婚し、出産、育児、子育てと忙しさと体調不良が続いた。
子育ては一段落し、生活は落ち着いてきているのだが、体調は悪いまま。ゆっくり出来るようになれば良くなると考えていたのに体調が良くならない。

それどころか2年前くらいから徐々に悪化してきた。

病院からは、低用量ピルを出されたが不調は強く、止めたいと思っている。

他には、桂枝茯苓丸猪苓湯大黄牡丹皮が出されている。


特徴

ご相談いただいた症状以外の特徴は

1.体がだるい、疲れやすい、日中眠い、動悸、息切れ、体が重い、肩こりなど 頭部を含めた全身での血流の低下が起こっている

2.イライラ、のぼせ、ほてり、怒りが強い、緊張感が強い、抑うつ感、憂うつ感など 心身の興奮状態は強い。

3.吐き気、食欲不振、美味しくない、食後だるい、ゲップ、胃部不快感、口臭、上腹部の痞え感など 胃腸機能に強い乱れが出ている

4.不安感、恐怖感、パニックなど 脳の過敏症状もしっかりと出ている

脳での血流が低下し「予期不安」や「人混み・電車・レジなどへの恐怖感」といった脳の過敏症状が出ています。

脳の興奮状態が持続したことで脳が疲労を起こしてしまい「やる気が出ない、憂うつ感」などの抑うつ系症状が出ていました。

胃腸の強い乱れからは「吐き気、胸苦しい、胸部不快感」なども出ています。

排卵痛・生理痛」と女性ホルモンの乱れが大きいように見えますが、詳しく分析していった結果、女性ホルモンの乱れが原因ではなく
血流の低下による子宮・膣・卵巣付近の筋収縮が原因であると判断しました。

病院では、更年期と考えたのか女性ホルモンを整えようと治療をされていたようですが、効果はありませんでした。

心身の興奮状態を鎮めながら、脳血流を低下させている原因を治療していきます。
もちろん、胃腸には強い乱れがありますので、胃腸への配慮も忘れません。

また、服用中だった漢方薬は治療の妨げになりますので、全て中止していただきました。


治療経過

服用から1ヶ月

なんとなく楽かなと感じる程度。大きな変化はない。

服用から2ヶ月

台風が近づいたため、このところ不調。
それまではなんとなく体調は落ち着いていたように思う。

人混みなどは相変わらず気分が悪くなり、胸苦しさ、緊張が出てくる。

不安感が出てこなくなれば、もっとスッキリすると思う。

服用から3ヶ月

一進一退している。気分が落ち着かず、気ばかり緊張している。

外食など、混んでいるところではやはり気分が悪くなる。

胸の圧迫感・吐き気・排卵痛・生理痛 }かなり軽減
胸部不快感・予期不安・動悸・ほてり感 }少し軽減
やる気が出ない・憂うつ感・肩こり }変化なし

一進一退とは話されていましたが、経過をお聞きすると3ヶ月目としてはかなり順調に改善が進んでいました。

抑うつ系の症状がまだ改善してきていないために、改善してきている状態を喜べない状態のようでした。
順調に改善してきていますとお話させていただきました。

服用から4ヶ月

家と職場の往復だけの生活であれば、体調は安定してきた。

ただし、変化すること、イレギュラーなことが不安で行動がまだ限られている。

服用から5ヶ月

体調は安定していると感じることが増えてきた。

また生理痛や排卵痛が強くなってきたように感じている。

ここで生理痛や排卵痛などの筋収縮へ対応出来るように、少しだけ処方を手直ししました。

服用から6ヶ月

雪の影響で通勤に電車を使うしかなくなった。不安だったが、なんとか乗車。意外と乗れたので、何回か試して自信を付けたいと思った。

体調・気分が落ち着いている日が多くなってきた。

まだゲップと吐き気がたまにあるのが気になる。

服用から7ヶ月

体調は落ち着いてきた。なんとなく体調が…、なんとなく気分が…となる日が少ない。

服用から8ヶ月

季節の変わり目ということもあり、少し不調が出た。

その他はまずまず。

服用から9~17ヶ月

この間、体調はまずまずの状態から良い状態に安定していった。

良い状態を数ヶ月維持出来たところで廃薬となりました。


考察

排卵痛や生理痛などが出ていることから、女性ホルモンの乱れを疑いたくなる病態です。

しかし、実際のところは血流の低下から子宮や膣、卵巣などで筋収縮が起こっているという病態でした。
低用量ピル(女性ホルモン)を服用していても、これらの症状に改善が見られなかったのが証とも言えるでしょう。
また、女性ホルモンの乱れだけでは説明出来ない症状も多く出ていました。

当店からの治療でも女性ホルモンを整えていくような治療はしませんでしたが、治療によって血流が改善することで数ヶ月後には良い状態が出てきていました。

その後は不安感や恐怖感などの脳の過敏状態が改善していき、最終的にはやる気が出ない、憂うつ感などの抑うつ系の精神症状も改善しました。

血流を乱している原因を正確に捉えられ、適切な治療が出来ました。

当店が自律神経失調症やパニック障害の専門店と言えるのは、こうした不調(血流の低下)の原因をしっかりと見つけ出し、それに合わせた治療を行えるためです。

同様の症状でお悩みの方、また、自律神経失調症やパニック障害でお悩みの方も ぜひご相談下さい。

あなたの体調を良くしていくお役に立てると考えています。


ご相談は無料です。下記のリンクからご相談下さい。

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