経験例63 うつ病、不安障害、睡眠障害 20代 女性 【 自律神経失調症の治し方 】


発病の経過と症状

ご相談いただいた症状は下記のものです。

うつ病
不安障害
睡眠障害

発症は1年ほど前。

病院にて上記の診断が出たとのことでした。

病院からはフルニトラゼパムデパスレスリンが処方されていました。

眠剤の服用でなんとか眠れているが、うつ症状や精神不安症状は抑えられていない。改善が実感出来ないとのご相談でした。

うつ症状が強く、仕事が出来ていない。早く復帰したい。


特徴

ご相談いただいた症状以外の特徴は

1.体がだるい、疲れやすい、寒がり、手足の冷え、頭痛、頭重、頭がボーっとする、足が攣る、立ちくらみ、ふらつき、めまい、動悸、息苦しい、体が重い、肩こり、首こりなど 頭部(脳)を含めた全身での血流の低下が起こっている

2.イライラ、寝付きが悪い、のぼせ、冷たい飲み物が好き、顔が赤くなりやすい、顔が脂っぽい、怒りが強い、ヒステリックになる、緊張感が強い、抑うつ感、憂うつ感、ため息が多いなど 心身の興奮状態は極端に強い。

3.上腹部痛、胸焼け、呑酸、口が苦い、吐き気、喉の刺激感、胸苦しい、口が粘る、お腹が空かない、美味しくない、食事量が入らない、食後の強い不快感、便秘と下痢の繰り返しなど 胃腸機能に強い乱れが出ている

4.焦燥感、不安感、恐怖感、驚きやすい、聴覚過敏、パニック、眠りが浅い、夢が多いなど 脳の過敏症状も強く出ている

イライラ、ヒステリック、緊張感が高い」など脳の興奮状態が持続していました。興奮状態が続いたことで脳が疲労を起こし「抑うつ感、憂うつ感、死ぬことも考える」などの抑うつ系の強い症状が出ていました。
この状態から「うつ病」と診断されたようです。

脳の過敏な状態も強く「不安感、焦燥感、パニック」が出ています。
この状態から「不安障害」と診断されています。

脳の興奮では「寝付きが悪い」という症状が、脳の過敏状態からは「眠りが浅い」という症状が出てきます。
これらの症状があることから「睡眠障害」と診断されました。

病院では診断名は付きましたが不眠以外の治療は効果がなかったようです。

うつ症状、不安症状、不眠なども含めて上記のような症状は、自律神経失調症ではよく出てくる症状です。
この方にはたくさんの症状が出ていたため、原因の特定も容易でした。この原因部分を漢方薬で治療していきます。

また生活の中に不調の一因と考えられるものがありましたので、理由を説明して中止していただきました。


治療経過

服用から1ヶ月

服用から2週間ほどで仕事を再開。抑うつ感と憂うつ感が軽減しているように感じる。

眠剤は変わらないがフルニトラゼパムとデパスは1日2回から1回に減らした。

服用から2ヶ月

仕事は大きな問題なく続けられている。

医師から「安定剤の服用も中止してみては?」と言われているが、まだ不安があるので飲んでいる。来月の診察時に問題なければ中止しようかと考えているところ。

当店からは「眠剤も半分に減らしてみては?」と提案しました。
こちらも次回診察時、医師と相談の上で検討してみてるとのことでした。

服用から3ヶ月

大きな乱れはなかったが数日ほど、脳のふわふわ感が出ていた。

安定剤をまだ服用しているからかとあまり気にしていない。まだ心配なので服用している。

ふわふわ感の原因となりそうなものを指摘し、生活の上で注意してもらいました。

服用から4ヶ月

先月出ていたふわふわ感はなくなった。

精神的に大きく崩れることはもうない。

ただ、何もしていない時に情緒が乱れることはたまにあり。
仕事中の方がかえって良い。

たまに眠剤を服用せずに眠れる日が出てきた。ただし、まだ1~2時間で目が覚める。

服用から5ヶ月

辛いと感じる症状は出て来なくなった。

眠剤なしで眠れる時間も伸びてきたように思う。まだ眠剤がないと眠れない日はある。

安定剤は既に中止出来ている。

服用から6~17ヶ月

調子が良い・服用すると安心出来るとのことで、服用を続けていただきました。

たまに頭痛が出たり、寝付きが悪くなることもありましたが、長引くこともなくすぐに改善していきました。

調子の良い状態が続き、体質の改善も出来たと判断したところで廃薬となりました。


考察

うつ病、不安障害、睡眠障害などの診断名が付いていた20代前半の女性でした。

ただし、診断名が付いただけで何か有効な治療が行われていた訳ではありません。
眠剤で睡眠は維持出来ていましたが、眠剤なしでは寝れない状態でした。治療出来ている訳ではなく、薬の力で強制的に眠っているだけの状態です。
服用しなければ眠れないということでは、改善しているとは言えません。

また、うつ症状が出ているから「うつ病」、不安感が出ているから「不安障害」、不眠が出ているので「睡眠障害」と診断名が付いただけでした。
頭が痛いと訴える方に「頭痛」と診断することと何も変わりません。

上記のようなうつ、不安感、不眠などの症状は、自律神経失調症では多くの方に出てきます。
特に病態が進行すると全てが併発することが多くなります。

自律神経失調症を専門とする当店としては、治療を得意とする症状であり疾患と言えます。


この方の病態は自律神経失調症の典型でもありましたので、治療は難しくありませんでした。

発症から1年ほどと期間も短く、若さから体力・回復力が豊富にあること、不調の要因となっているような生活の改善をお願いしたこともあり
服用から2週間ほどで改善が見られ、早い段階でお仕事に復帰出来たようです。

安定剤や眠剤の減薬・断薬も順調に進みました。

ご本人も改善の早さに驚かれていたようです。
当店としても驚くほどとは言いませんが、かなり順調な改善だったかと思っています。

漢方薬の効果が強かったというよりは、元々あった本人の強い回復力を漢方薬が丁度良く後押し出来たのかと考えています。

病院に行くと必ず何かしらの診断名が付きます。
診断名に基づき治療の方針が決まります。ただし、診断名が付いたからと言って治るという訳でもありません。

当店では、西洋医学の診断名は全く考慮せず、出てきている症状から不調の原因を特定して治療をしていきます。

うつ病や不安障害、睡眠障害は治らないと思っていませんか?
病気の原因を特定し、その原因部分を治療していけば根本的な治療が可能になります。

同様の疾患でお悩みの方、また、自律神経失調症やパニック障害でお悩みの方も ぜひご相談下さい。

あなたの体調を良くしていくお役に立てると考えています。


ご相談は無料です。下記のリンクからご相談下さい。