こんにちは。自律神経失調症/パニック障害専門のせいゆう薬局です。
今回のひとりごとは
自律神経失調症の治療にサプリメントや健康食品は不要
です。
漢方薬局にとって、サプリメントや健康食品の販売は大きな収入源です。(何せ、利益率が大きいためです。)
漢方薬を売るよりも、サプリメントや健康食品を販売することで売り上げを立てている薬局も多いのではないかと思います。
漢方薬を含めて、医薬品類はもともと利益率は高いとされています。その中でもサプリメントや健康食品は特に儲けが大きいです。
一方、当店では漢方専門店となって(35年以上前)からはサプリメントや健康食品の販売を一切中止しました。
それは漢方薬の力を信じているからでもあります。
適切な処方の選択が出来れば漢方薬の効果だけで体調不良を良くしていけると考えています。実際、漢方薬だけでの治療実績も残してきています。
漢方薬局がサプリメントや健康食品を販売するのは、漢方薬だけでは治療が出来ませんという白旗を上げる行為なのではないか、、、というのが今回のひとりごとです。(各所に怒られそうです。)
ただでさえ高い漢方薬に、さらに高額なサプリメントや健康食品を抱き合わせで購入させられたという話は聞くことがあります。
月5万、10万の出費をしていたと聞くと足元を見ているなと思わなくもないです。
3ヶ月分まとめて購入だったとか、1年契約だったとか、定期購入が条件だった等も聞いたことがあります。
もちろん、それでも不快な症状が治っていれば問題はないかと思います。
ただ、当店に相談をいただき、高額な健康食品を飲んでいたけど調子が悪いというお話を聞かされているということは。。。
当店では30日分で18,800円(消費税・送料・決済手数料込)と一律料金で購入いただいています。詳しくは、初めてご相談の方へをご覧ください。
漢方薬としてはかなり良心的な料金設定になっているかと思います。(それでも高いと感じる方も多いとは理解しています。)
また、当店では30日分ずつ購入いただきます。そして毎回必ず、ご注文をいただいてから(一緒に経過報告をいただいた上で)お送りする形にしています。定期購入で自動的に毎月送られてくるというようなこともありません。
ご注文をいただけない場合は、そこで治療は終了となります。当店からお客様に連絡をするようなことはなく、購入を促すようなことはしないことにしています。
当店から、様子伺いの連絡をすることでさえ、購入の催促(プレッシャー)になる可能性があると考えているためでもあります。(自律神経を乱される方は、優しく・気遣いをされる方が多いのです。)
現在、物価高騰などの影響で仕入れ値、送料等が如実に上がっています。
これまでは消費税が上がった際、消費税分だけを値上げさせていただいていましたが、少しずつお店の負担は大きくなってきています。そう遠くなく、値上げを実施する時が近づいてきているかもしれません。
まだしばらくは企業努力で据え置く予定ですので、治療を検討している方は早めが良いのかも?しれません。
話がだいぶ逸れてしまいました。
必要ないと書かせていただきましたが、サプリメントや健康食品は全く意味のないものとは考えていません。サプリメントや健康食品の有用性については、また後述していきます。
自律神経失調症は栄養不足によって発症するものではない
当店は自律神経失調症/パニック障害の専門店ですので、自律神経失調症とパニック障害の治療についてだけ焦点を絞ってお話をしていきます。
なお、当店ではパニック障害は自律神経失調症の一部(精神過敏症状が際立って悪化したもの)と考えています。ざっくりまとめて「自律神経失調症について」でお話していきます。
例えば自律神経失調症には、このサプリメントが良い、この食品・健康食品が良いなどを耳にすることがあります。
だいたいが広告・宣伝で聞いたり、広告や宣伝をみた方(特に治療中のお客様)からの問い合わせで聞くことになります。
具体的な商品名を出すとお叱りを受けそうなので控えておきます。
ただ、自律神経失調症の専門店である当店からみると、自律神経失調症に効くようなサプリメントも健康食品も存在していません。「何を根拠に効くと言っているんだ?」と思うことも少なくありません。
何故なら、自律神経失調症は栄養素不足から発生する病気ではないためです。
(基本的にサプリメントも健康食品も栄養素を補給するためのものです。ざっくりと栄養豊富な「食べ物」と考えても良いです。)
戦前や戦後などの食べ物に困るような時代ならいざ知らず、飽食と言われる今の時代に栄養不足から体調不良に陥ることはほぼあり得ないと考えています。(極端な偏食でも可能性はかなり低いです。)
実際、当店にご相談いただく方には、栄養士の方も複数いらっしゃいました。「食事や栄養には十分に気を付けていた!」と自信を持って報告していただくこともあります。それなのに自律神経を乱されていたのです。
こうした方の自律神経失調症がサプリメントや健康食品の使用で良くなるのでしょうか?
また自律神経を乱してしまう原因は人それぞれであり、漢方治療でも特定1つの治療法(漢方薬)が存在する訳ではありません。
自律神経を乱している原因に合わせて治療法(使用する漢方薬)は大きく違ってきます。
当店がどのくらいの種類の漢方薬を使い分けているのか、また後日「ひとりごと」で紹介していきたいと思います。
これは当店のこれまでの35年を超える治療経験から明確に分かっていることです。
自律神経失調症には特定の治療法がないと考えています。
健康食品やサプリメントにも同じことが言えます。
このサプリメント・健康食品が自律神経に良いと言えるものなどないのです。
「この健康食品が自律神経失調症に良い!」と言っている方がいるとすれば、自律神経失調症の治療に携わったことのない、自律神経失調症についての知識の薄い人なのかもしれません。
◎ポイント
自律神経を乱す原因はバラバラなのに、1つのもの(特定の商品・食品・栄養素)が良い訳がない。
もし、商品販売の広告として適切なものにしていくとすれば
「この商品はあなたの自律神経をもしかしたら整えるかもしれません。」
くらいがギリギリの許容範囲です。こんなサプリメント誰も買わないでしょう。
そして実際のところ、自律神経に良いと言える可能性は限りなく低いです。「もしかしたら=万が一」程度に考えても良いかもしれません。
サプリメントや健康食品の実態
余談ですが、サプリメントや健康食品は、薬機法の規制を受けていませんので、詳細な治療データを提示する必要がありません。何にどのくらい効くかを証明する必要がないとも言えます。
したがって、個人の感想を広告として使用していたり、ふわっと改善を匂わせるような表現で宣伝していたりとしています。(個人の感想です。と小さく記載されているCM多いです。)
何人に投与を行ない、何人に改善が見られたのかというような治療データが開示されることはなく
あるとすればお客様アンケートの満足した・良かった・変わらなかったなどの具体性のないデータだけだったりもします。
「93%の方から、使用して良かったと回答を得ています。」
というような具合です。
具体的な数値のように見えますが、客観的なデータではなく、個人の感想を集計しているだけです。
こうしたデータは、アンケートの取り方・集計の仕方次第で良いように見せることは簡単です。
サプリメントや健康食品の意義
サプリメント・健康食品の批判のようになってしまいましたが、批判している訳ではありません。
当店の考え方として、まずは
「サプリメントや健康食品には、体調不良を良くしていけるような強い作用はない。」
という考えが前提としてあります。
特に自律神経失調症やパニック障害において、サプリメントや健康食品で良くなったという事例を聞いたことがありません。
当店が35年以上治療を専門的に続けている自律神経失調症・パニック障害についてです。
当店にご相談いただく方には、漢方薬での治療の前にサプリメントや健康食品を一通り試してみたという方が多いです。
治らなかったから当店に相談が来ているということからも効果が期待出来ないことが分かります。
それではサプリメントや健康食品はどのような時に用いるのが正解なのか。
それは
「健康な方や調子の良い方が、今の体調を維持していくため」
に使用するものと考えています。
病気(体調不良)を良くしていけるような強い作用は、サプリメントや健康食品にはないと考えています。
もちろん異論は認めますが、少なくとも当店では、これまでの治療経験からこうした結論に達しています。
こうした考え方は、食べ物や飲み物にも同様の事が言えます。
よくいただくご質問に
Q.自律神経に良い食べ物はありますか?飲み物はありますか?
があります。
また後日、食べ物、飲み物については「ひとりごと」を呟きたいと思います。
今回も想定より長文となりました。余談が要らなかったですね。
次こそはサッと読める簡単なひとりごとを目指します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。