経験例70 人の言動を気にする、考え過ぎて頭から離れない 40代 女性 【 自律神経失調症の治し方 】


発病の経過と症状

ご相談いただいた症状は下記のものです。

人の言動を気にし過ぎる
色々なことを考え過ぎて頭から離れない
パニック障害が再発しないかと不安
肩こり
胃痛
吐き気
倦怠感
呼吸が苦しい

2年前にパニック障害を発症。1年ほどジェイゾロフト(抗うつ剤)を服用し回復した。

数日前に急な不安感に襲われた。パニックには至らなかったが、再発しそうと不安が強い。
手元に残っていた頓服薬(抗不安薬)でなんとか凌いでいる状況。

完治したものと考えていたが、一時的におさまっていただけだと思い、根本的な治療がしたいとのご相談でした。

食後の胃痛が強く、胃腸は大きく乱れている。週末のアルコール(ビール500ml)でストレスを発散している。


特徴

ご相談いただいた症状以外の特徴は

1.イライラ、目の充血、気温が高いと不調など 心身の興奮状態はあるが強くはない

2.動悸、頻脈、足が冷える、目が乾燥する、息苦しい、立ちくらみなど 全身で血流が低下している状態

3.不安感、恐怖感など 脳の過敏状態が出ている

4.食欲もあり・美味しく食べれる、便通も良い
ただし、食事量が入らない、食後の不快感、空腹時の不快感、胸苦しい、吐き気など 胃腸の乱れもしっかりと出ている

5.生理は順調(27日周期)だが、生理前のイライラ・多怒・ヒステリックになる・過食などのPMS症状は強く、生理血は鮮紅色と生殖器の興奮状態は強い

急激な不安感の再発から数日とのことで、不調自体は少ないものでした。
ただし、この方が心配されているように、このまま進行していけば恐らくはパニックの再発が予想される状態です。

「人の言動が気になる、考え始めると止まらない、再発への不安」など脳の過敏な状態は十分に出ています。
脳での血流が低下しているために、脳が過敏な状態に陥っています。

したがって、脳血流を低下させている原因を突き止め、治療を行っていくことになります。

飲食にも乱れがありましたし、不調の原因になりかねないサプリメントの摂取がありましたので、全て含めて飲食の節制をお願いしました。


治療経過

服用から2ヶ月

まだはっきりとした改善は感じられない。

アドバイスされた飲食の節制を頑張っているおかげか、体重が減少。この点は嬉しい。

少し胃痛が減ってきている気はする。

服用から3ヶ月

胃痛がなくなり、精神的な部分も含めて体調が良くなってきた感覚がある。

服用から4ヶ月

胃腸の調子は整ったが、そこから大きな変化がない。

調子が良いと感じていても、生理の前後で調子が乱れる。肩こりはまだ強い。

ウォーキングを始めてみた。

服用から5ヶ月

この1ヶ月で大きく変化。

精神面が安定してきた。改善を実感出来ている。

生理前後の不調が少し小さくなってきた。

服用から6~9ヶ月

調子は良好。効果が実感出来るので、毎日服用したいという感覚がある。

服用から10ヶ月

長男の進学があり、環境が大きく変化。ストレスが強いのか、体調が優れないことがある。

服用から11ヶ月

生活環境が落ち着いてきたようで、体調もまた良い状態で安定してきた。
この状態を維持していきたい。

廃薬のタイミングはいつ頃だろうか?

服用から12~19ヶ月

この間も体調は良い状態が続いた。体質も十分に改善され、パニックを含めて不調の再発の恐れはないと判断、ここで廃薬となりました。


考察

パニック障害が再発しそうで不安」というのが、1つの大きな相談事でした。
現在、パニックが起こっている訳ではないので、病名を付けるとすればパニック障害ではありません。症状としては予期不安と言えるものです。

脳の過敏な状態はしっかりと出ており「人の言動が気になり過ぎる、色々なことを考え過ぎて忘れられない」など、思考が増幅され続けるという過敏状態が現れています。

発症から数日ほどでのご相談でしたが、ご本人の感覚は正しく、進行すればパニック発作が出てくる状態であったかと思います。
再発の一歩手前の早い段階でご相談をいただけたと考えています。

「不安感、恐怖感、焦燥感、驚きやすい」などの脳の過敏な状態が進行していくと、その先に「パニック発作」が現れてきます。
自律神経失調症では不安感などの脳過敏症状は良く出てきます。これが進行した先にパニック障害があると考えているのです。

自律神経失調症であれ、パニック障害であれ、脳の過敏状態を改善していくという治療に違いはありません。
当店は自律神経失調症の専門店ですが、パニック障害の専門店でもあるのは、このためなのです。自律神経失調症の精神不安症状の治療とパニック障害の治療はほぼ同じものと言えます。


この方の治療では、3ヶ月目から少しずつ改善が出始めました。

脳での血流が改善することで、少しずつ脳の過敏な状態が鎮まってきたのでしょう。
当店では、不安感や恐怖感などを薬で抑えるような治療をする訳ではなく、不安感や恐怖感という脳の過敏状態を引き出している原因である脳血流の低下を治療していきます。

「血流が低下しているから血流を良くする処方を使う」というような単純な治療ではなく、血流を低下させている原因を治療していくのが当店での治療の特徴です。

目先の血流を良くしようという処方では、なかなか自律神経失調症(パニック障害)での血流低下は改善していきません。専門店である当店にお任せいただきたいと思います。

パニックの再発が怖い方、人の言動が気になってしまう方、考え始めると止まらない方など同様の不調でお悩みの方 ぜひご相談下さい。

今回のご相談のような不調の治療は得意としています。お役に立てると考えています。


ご相談は無料です。下記のリンクからご相談下さい。