経験例53 熟睡出来ない、倦怠感、焦燥感 40代 男性 【 自律神経失調症の治し方 】


発病の経過と症状

ご相談いただいた症状は下記のものです。

熟睡出来ない
(夜中に何度も目が覚める)
倦怠感
焦燥感
動悸
胸の圧迫感
胃もたれ
手足のほてり・冷え
首・肩・腰の痛み
指先が痺れる(冬)
手汗
口が渇く
頭痛
呼吸が浅い
下痢

・仕事で精神的緊張が続くと悪化してくる
・日曜の夜が辛い
・休み明けの朝が辛い(特に連休後)

発症は15年位前~。5年前くらいに悪化。その後悪い状態が続く。

デパスマイスリーを服用中。

マイスリーでなんとか眠れるがすぐに目が覚める。


特徴

ご相談いただいた症状以外の特徴は

1.ほてり、冷たい飲み物が好き、のぼせ、発赤しやすい、目の充血、体の熱感、寝汗が多い、皮膚の痒みなど 体の興奮状態は強い

2.動悸、頻脈、疲れやすい、体がだるい、手足の冷え、頭痛、目が疲れる、体が重い、寝起きが悪い、頭重、頭がボーっとする、肩首背中のこりなど 頭部(脳)を含めた全身での血流の低下が強い

3.夢が多く、焦燥感(そわそわ感)、不安感、眠りが浅い、途中覚醒、恐怖感、音が気になる、パニックなど 脳の過敏状態は強い。

4.食事は美味しいがお腹は空かない、食べたくない、食事量が入らない、胸焼け、呑酸、胃部膨満感など 胃腸の乱れもしっかりと出ている

5.寝付きが悪い、イライラ、抑うつ感、憂うつ感など 脳の興奮・疲労状態も強い

「痛み、冷え、痺れ」は血流低下症状の代表的なもの。
「呼吸が浅い」のは、呼吸筋への血流の悪さを示しています。
「倦怠感」は全身の筋肉への血流が悪いため。
血流が悪いために心臓が頑張るので「動悸」も出ています。

脳が過敏な状態のため「熟睡出来ない、途中覚醒、焦燥感」などが出ています。

緊張感の強い典型的な自律神経失調症の方でした。
ほぼ間違いなく改善していくと考えながら治療を開始していきます。

なお、この方も胃腸の状態に合わせた飲食が出来ていませんでした。
治療の開始とともに飲食についてのアドバイスもしていきました。


治療経過

経過報告は奥様からいただいています。主観的ではなく、客観的な経過になりますがご了承下さい。

服用から1ヶ月

大きな変化はない。なんとなく良いかなという程度とのこと。

服用から2ヶ月

1ヶ月目は調子が良かった気がするが、この2週間で気温の変化とともに不安感や抑うつ感が出てきた。

ただ、本人は薬を続けたいと言っている。なんとなく良いと感じているのだと思う。

服用から3ヶ月

前回報告した不調は回復。少し落ち着いてきた。

服用から4ヶ月

まずまずの状態。

服用から5ヶ月

お酒を徐々に減らしてきた。そのせいもあってか途中覚醒が減ってきている。

自分から積極的に漢方薬を飲んでおり、効果を感じているのだと思う。

服用から6ヶ月

改善した症状
途中覚醒、焦燥感、動悸、胸の圧迫感、胃もたれ、手足のほてり・冷え、口が渇く、頭痛、指先の痺れ

まだ残っている症状(軽減はしている)
首肩腰の痛み、倦怠感、呼吸が浅い、手汗、下痢

服用から7ヶ月

アルコールはほぼ飲まないようになった。睡眠が十分に取れるように。

手汗が気になる様子。

服用から8ヶ月

体調はまずまずの状態。倦怠感や呼吸の浅さはだいぶ改善。

服用から9ヶ月

客観的に見るとほぼ良い状態。

本人も手汗だけが気になると言っている。

服用から10ヶ月

手汗は少し残っているが、体調良く過ごせている。

ここまでくれば十分と本人が言っている。

ここで体調は十分に安定したので廃薬となりました。


考察

15年という長期間、不調が続いていた方でした。

仕事による緊張感が強く、脳の疲労状態も強い方。日曜の夜に不調が出てくるのは、抑うつ感や憂うつ感の現れです。

普段から朝起きが悪く、就寝中の血流も悪かったようです。
ただし、就寝中には緊張感は影響しませんので、血流を悪くしていたのは身体機能の乱れが原因でした。

毎晩のように晩酌をしておられましたが、漢方治療を進めていく内に少しずつ減らし、最終的には飲まなくなりました。

以前は緊張感を鎮めるためであったり、寝付きを良くしていくためであったのですが、飲まなくても大丈夫になったのです。

アルコールによって脳が興奮や疲労を起こす側面もありますし、血流を乱すこともあります。
この悪循環から出られたことも大きかったことでしょう。

漢方治療中には、アルコールを中断していかれる方が多いです。アルコールを飲みたいという欲求自体が減ってくるようです。
自分の意志だけで飲んでいるように見えて、実は体調の悪さからアルコールを飲みたくなっているという方が多いということです。

この方の治療では、半年の服用でだいぶ体調は楽になっていきました。
当店の治療経過としては、一般的な早さと言えるものです。

もう少し続けていただければ、手汗も完全に改善出来たかもしれませんが、当店では無理に治療を勧めることはありません。

不眠、倦怠感、焦燥感、動悸、頭痛、呼吸が浅いなど典型的な自律神経失調症の例でした。

同様の症状でお悩みの方ぜひご相談下さい。


ご相談は無料です。下記のリンクからご相談下さい。