経験例48 不眠、動悸、落ち込む、人と話すのが億劫 20代 男性 【 自律神経失調症の治し方 】


発病の経過と症状

ご相談いただいた症状は下記のものです。

不眠
動悸
不安で落ち込む
やる気が出ない
手足が痺れる
首の周りだけ熱い
喉が渇く
人と話すのが億劫
体のほてり・だるさ

・精神的緊張が持続すると悪化
・友人からの些細な言葉で悪化

発症は8ヶ月ほど前。

きっかけは風邪をこじらせて長期入院をしたこと。

退院後に体力が戻らず、疲れやすい状態が続くように。体調不良が続き、大学に通えなくなったことで気持ちが落ち込み、次第に引きこもる生活になった。

大学を中退することになり、精神的・身体的な負担は減ったが体調はさらに悪化していった。

2年前から寮生活、発症直前から1人暮らしを始めていた。

SSRI(抗うつ剤)と睡眠薬を服用中。


特徴

ご相談いただいた症状以外の特徴は

1.微熱感、ほてり、のぼせ、発熱、目の充血など 体の興奮状態は強い

2.寝付きが悪い、イライラ、怒りが強い、緊張感が強いなど 脳の興奮状態も強い

3.夢が多く、焦燥感(そわそわ感)、不安感、パニック、眠りが浅いなど 脳の過敏状態が顕著。

4.お腹が空いて美味しく食べれる、下痢~軟便が多い 胃腸の乱れはあまりない

5.頭痛、目が疲れる・しょぼつく・乾燥する、光が眩しい、頭重感、頭がボーっとする、立ちくらみ、めまいなど 頭部(脳)での血流が強く低下している

落ち込み」や「やる気が出ない」のは脳の疲労による症状です。脳の興奮状態が続いてしまったのでしょう。

人と話すのが億劫」なのは、脳の疲労に加えて、脳血流が低下しているために「話を理解するのが大変」であり、「思考・判断して会話を返すのが大変」であるためです。
人との会話に苦労するほど、脳での血流が低下してしまっていると判断しました。

喉が渇く」のは、この方の場合は身体の興奮が強く熱の生産が高いためと判断。

特徴的なのは、精神的な緊張に症状・体調が大きく左右されることでした。

出てきている症状は多く、状況からも不調の原因は明らかでした。原因が確定すると治療法(処方)も確定します。
上記の特徴を踏まえて、漢方治療に入りました。


治療経過

経過の報告は、親御さんからいただいています。

服用から20日後

薬を服用するようになって、暑いせいもあるが汗がたくさん出るようになった。

まだ集中したり緊張する場面では辛い様子。

服用から2ヶ月

調子の良い日が多くなってきている様子。

まだ雨の日は頭痛が出るなど体調は悪くなりがち。

服用から3ヶ月

だいぶ改善されてきているよう。

悩まされていた頭痛やだるさが軽減し、朝起きられるようになっている。

早くバイトをしたいと言っている。意欲が出てきている様子。嬉しい。

服用から4ヶ月

頭痛、だるさ、手足の痺れはなくなった。体の熱感もなし。

ストレスがかかると不眠が出るがだいたいは眠れるように。

服用から5ヶ月

だいぶ良くなり、体力を付けるために筋トレとランニングをしている。

体調が良くなったことで、連絡が途切れる。

5ヶ月後

調子が良くなったことで服用をしなくなってしまった。

少し症状がぶり返してきている。もう少し飲みたいと本人が言っている。

再服用から3ヶ月

再服用をして症状・体調は安定した。

調子が良いのに薬を飲むという習慣付けが難しい様子。

だいぶ良いので、一旦服用を中止してみることに。


考察

経過の連絡がご本人からではないために、詳細な経過ではありません。
親御さんから間接的に体調を報告していただいている形です。ご了承下さい。

不眠、落ち込み、やる気が出ない」が主訴の元学生さんでした。
大学生でしたが不調のせいで学校に行けなくなってしまっていました。

脳の興奮状態が強いので「寝付きが悪い」という症状が出ています。
そして脳の興奮・緊張状態が続いたことで「落ち込み、やる気が出ない」などの脳の疲労症状が出てきています。

手足の痺れや動悸、人との会話が億劫など血流の低下も強く、日常生活に大きな支障が出ていました。

ほぼ引きこもりのような生活をされていましたが、服用から3ヶ月ほどでバイトを始めたいとやる気を取り戻しています。治療中にはバイトを始め少しずつ社会生活に復帰していきます。

発症は長期入院に関係していると推測しています。元々、健康な方であり、入院さえなければ体調をここまで崩してしまうこともなかったことでしょう。

入院環境自体に原因があったのか、入院中の治療に原因があったのかまでは特定出来ませんでした。

(西洋医学の治療が原因で自律神経失調症になられる方は意外と多いです。)

この方の治療では、日常生活の中に精神的ストレスや身体的な負担がほとんどなかったこともあり、早いスピードで改善していきました。

服用を中断するのが早すぎて、不調をぶり返してしまいましたが再服用することで安定した状態に持っていけました。

その後の連絡はいただいていませんが、体調良くお過ごしのことと考えています。

入院や闘病、出産などを機に体調を崩されている方、不眠や落ち込みなど脳の興奮・疲労症状でお悩みの方、ぜひご相談下さい。


ご相談は無料です。下記のリンクからご相談下さい。